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日本キリスト改革派伊丹教会伝道所

パン種に似ている天の国

ウイリアム・モーア

2008.5.11

 

マタイによる福音書13章33−35節

33:また、別のたとえをお話しになった。「天の国はパン種に似ている。女がこれを取って三サトンの粉に混ぜると、やがて全体が膨れる。」

◆たとえを用いて語る

 34:イエスはこれらのことをみな、たとえを用いて群衆に語られ、たとえを用いないでは何も語られなかった。

 35:それは、預言者を通して言われていたことが実現するためであった。「わたしは口を開いてたとえを用い、/天地創造の時から隠されていたことを告げる。」

 

 

【パン種】

皆さん、手製のパンを作った事がありますか。もし作った事があればその基本的材料を思い浮かべるでしょう。小麦粉、砂糖、塩、水、と油ですね。その材料を捏ねて、発酵して焼くと、美味しいパンが食べられるでしょう。実は、その材料だけを用いたら、美味しいパンどころか、全く食べられない物になります。ふわふわするパンになるどころか煉瓦のような成果をあげてしまいます。忘れてはならない一つの材料が分かりますか。それはもちろんパン種です。パン種を加えないと、焼く時、パンが食べられない程固くなり、捨てるしかありません。

 

【パン種を入れ忘れた】

実は家内は昨日YWCAの委員会があって、金曜日の夜、遅くまでその会議のおやつになるバナナパンを作っていました。朝、起きてみるとパン種をうっかり入れ忘れて、固く、全然膨らんでませんでした。家内は特別に美味しくする為にアーモンドペーストまでも入れたのに、「パン種を忘れたのよ」と嘆きました。そして、残ってしまったそのぺちゃんこバナナパンは私のおやつになりました。

 

パンを作る時、パン種を少し入れますと、生地が段々膨らんでパンは軽くなり、美味しく食べられます。パン種は酵母菌で、発酵させると二酸化炭素が生じます。そして、その気体が生地に泡を作り、膨らみます。生地を焼く時、泡が残り、柔らかいパンが出来上がります。

 

主イエスの時代もパレスチナではパンは主食でした。ですから、誰でもパン種の重要性がよく分かりました。現在と違って、大昔はインスタントパン種がまだなかったので、主婦は壷に生酵母を培養していました。そして、パンを作る時、その酵母を少し生地に混ぜて、膨らんでから焼きました。

 

【なぜ譬え話を用いるか?】

ですから主イエスは今日の御言葉を当時の人々におっしゃると彼等皆はパン種の役割と重要性がよく分かりました。主の譬え話をもう一度聞いて下さい。とても短いですが、非常に意味深いです。「天の国はパン種に似ている。女がこれを取って三サトンの粉に混ぜると、やがて全体が膨れる。」このような謎のような譬え話はヘブライ語で「マシャリム」と言います。主イエスはそのお話を通して人々に大事な霊的な真理を教えて下さいました。彼等にそのマシャリムの意味を考え、互いに論じさせるように、主はその真理を直接に伝えませんでした。そして、自分でやっと主の教えが悟られると、その真理は自分のものになりました。

 

【隠されていた大事な真理】

今日の御言葉は主の教え方についてこう説明します。34節を見て下さい。「イエスはこれらの事をみな、譬えを用いて群衆に語られ、譬えを用いないでは何も語られなかった。それは、預言者を通して言われていた事が実現する為であった。『私は口を開いて譬えを用い、天地創造の時から隠されていた事を告げる。』」つまり、主イエスは御自分のマシャリムを通して私達に大事な隠されていた霊的真理を悟らせて下さいます。今朝一緒に、主から与えられたそのマシャリムを説きましょう。「天の国はパン種に似ている。女がこれを取って三サトンの粉に混ぜると、やがて全体が膨れる。」

 

【パン種の譬え話の目的】

今日の譬え話の目的は何でしょうか。それは天の国はどんなことであるかを教えて下さるのです。「天の国はパン種に似ている」と主が語りました。何故パン種ですか。私達は毎日パンを食べていてパンを見るとパン種と天の国が想像されますか。パン種を御存知ですか。その働き方と役割が分かると、天の国はどう言うものかを見抜く事が出来ます。

 

天の国、あるいは神の国とも御国とも言って、これはイエス・キリストの教えの中心となります。マタイによる福音書9章35節にこう記されています。「イエスは町や村を残らず回って、会堂で教え、御国の福音を述べ伝え、ありとあらゆる病気や患(わずら)いを癒された。」

 

主イエスが伝えた御国の福音の内容は何でしたか。簡単に言えばそれはこの世と宇宙の上に対する愛する神のご支配です。全能の神は無から天地万物を創造し、今も全てを支え治めて下さいます。そして、イエス・キリストを通してその唯一真の神が人間になり、この世に降られました。

 

主イエスは御自分の十字架の贖い死で神の愛を現し、私達の為に唯一の救いの道を開いて下さいました。そして、主が復活されると、死と悪の力を打ち壊しました。さらに、将来、主イエスが再びこの世にいらっしゃる時、神の支配は完成され、この世の全ての人々は神とその支配を目で見る事が出来ます。

 

【天国の福音】

イエス・キリストが説いた天の国の福音は、誰でも悔い改めと服従と信仰を通してその国に入る事が出来ると言う良き知らせなのです。この世でも天国の国民、神の協力者になり、主の喜びと支え、また主から永遠の命の祝福を頂けます。主イエスはその愛する神の支配、天の国を述べ伝えました。

 

【天の国の事を完全に知っておられるイエス様】

イエスは「天の国はパン種に似ている」とおっしゃると、主は誰よりも天の国の事が分かるお方として私達を教えられます。子なる神として天の国の事を完全に知っておられますので、その教えに聞くべきです。

 

もう一度主の譬え話を読ませて頂きます。「天の国はパン種に似ている。女がこれを取って三サトンの粉に混ぜると、やがて全体が膨れる。」これはマシャリムですから、意味は明白ではありません。今日一緒にこの謎を解く事によって主イエスの深い真理を学びたいと思います。

 

【譬え話から教えられること】

主はこの譬え話に手掛かりを下さいました。それは三サトンの粉の事です。一サトンは約9キロですから、三サトンは27キロです。つまり、譬え話の女の人は27キロの粉を用いて生地を作りました。それは大量です。その量は少なくとも大人100人を満腹させますので、彼女はただ自分の家族の為にそのパンを焼いたはずがありません。

 

【少しのパン種で大量のパンになる】

家でもたまに食パンを焼きます。そして、結構大きい一焼きのパンを作るとき、小麦粉の250グラムを用います。譬え話の女の人が使った量はそれより約100倍程でした。ですから、その家は多くのお客さんを招いて、彼等をもてなしていたようです。そして、その大量のパンを作るのにパン種を生地に加えたと書いてあります。彼女のパンのレシピは分かりませんが、粉の量と比べるとパン種の量はわずかでした。約百分の一位でしょうか。その少量なのに、「パン種を三サトンの粉に混ぜると、やがて全体が膨れる」と記されています。

 

【パン種は静かに働いて】

パン種の働き方にはもう一つの手掛かりがあります。つまり、パン種は静かに働いている訳です。音を出さずに、ひっそりしてパンを膨らませます。さらに、パン種はゆっくり徐々に働きます。生地をじっと見ていてもパン種の働きが目で確認出来ない程のゆっくりした作用です。目では確認出来ないのでじれったいです。ひっくりかえしたくなるかも知れません。しかし、間違いなく時が来ればパン種は必ず自分の役割を果たし、生地全体が膨れて、焼くと良いパンになります。

 

【この世における神の支配とお働き】

皆さん、その手掛かりを得ると譬え話の意味が少し分かりますか。主イエスによりますと、この世で神の支配とお働きはパン種に似ています。つまり、愛する神は静かに、徐々に働いておられます。そして、多くの場合、私達は主の支配とお働きに気付きません。それでもなお、主は常に御自分の被造物を支え、御自分の目的を果たしています。神は宇宙とその中のものを創造してから、それを見捨てた訳ではありません。御自分の力で続けて天地万物を保って下さいます。その神の御業がなければ、自然界の秩序が完全に崩壊して、滅びてしまいます。私達の目は、その業を行う神の御手を見る事が出来ないけれども、主はパン種のように静かに働いておられます。

 

【静かな神の助け】

皆さん、不思議に事故から助けられた事がありますか。恐らく、私達の毎日の生活に一番危険な事は車を運転する事でしょう。ちょっとしたミスで大変な事故にあいますね。私の運転はそれ程悪くないと思いますが、何回も助けられ、大きな事故から守られて来ました。誰もを納得させる、その神の助けの確証がないけれども、確かにあったと信じています。それは天の国の静かな働きのやり方です。

 

【静かな神のお働き】

また、色んな方法で神は私達の生活に働いておられます。私達の様々な経験を通して不思議に信仰を授けて下さいます。主は丁度必要な時、色々な方法で私達を助け、希望と力を付けて下さいます。更に、御自分の国の働きに参加出来るように、十分な知恵と愛と忍耐を授けて下さいます。その事はこの目で確認出来ないが、信仰の目で見られます。そのように、天の国はパン種に似ています。

 

 

 

【この世に見られる天国のパン種の働き】

パン種を生地に混ぜると、全体が膨れて、美味しいパンが出来上がります。同じように、神の善い支配と愛と憐れみはこの世を変形して、素晴らしい結果を齎します。考えて見て下さい。神であるイエス・キリストが人間になり、この世に下らなかったら、今の世界はどんな状態であるのでしょうか。つまり、主イエスの影響がなければ、この世はどんな所になったのですか。きっと、随分違った所でしょう。キリスト教がなければ、科学から来た様々な恩恵がなかったと思います。また、キリスト教が生んだ美術と音楽もなかった事でしょう。その上、主イエスが説いた愛の影響がこの世になければ、大変な所になったでしょう。恐らく人類はもうとっくに自分を絶滅したかも知れません。主イエスの恵みがなければ、この世は固くなった、不味い、パン種のないパンになった事でしょう。しかし、天の国のパン種のような影響がこの世にあるからこそ、人間は今まで生存して来たと思います。

 

【天の国の完成するとき】

そして、主イエスを信じ、恵みによって天の国に入れられた私達はただ生存するだけではなく、喜びと大きな希望を持って、この世で天の国の完成を待ち望んでいます。その時、天の国の実体は皆に現れ、信仰で見たものを目で見る事が出来ます。

 

【天の国に属する者として】

愛する兄弟姉妹、その素晴らしい時を待ち望みながら、私達は今パン種に似ている天の国に属し、その国の王である唯一の神を心から信じ、喜びを持ってこの世で主イエスに従い、主御自身の働きに参加します。どうか、私達一人一人は主イエスが現した、その素晴らしい国の忠実な民になるように祈っております。(おわり)

 

 

 

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